少し曇り空の浦添市。前回チームを結成して、軽くアイデア出しを行ったプロジェクトの計画をざっくりとまとめていきました。

粒度が荒いプロジェクトテーマだけが決まったこの時点では、それぞれのチームが取り組むべき課題や具体的な第一歩、メンバーそれぞれの役割など決まっていないことばかり。また、はじめて協働で活動を行う参加者たちは、年齢も住む地域も異なり、互いのことも未だ分からないグループの状態です。そんな不安定な状態からチームとしてメンバー間の信頼関係を築き、プロジェクトが達成するべきゴールを描いていきます。

タックマンモデルと呼ばれるチームビルディングのモデルにおいては、形成期にあたる4つのチーム。まずは各個人がなぜこのプロジェクトにエントリーしたのか、何を達成したいのかをチームメンバーに伝え、互いへの理解を深めていきました。

また、これからひとつの目標を達成するチームとなっていく為に、他者理解の必要性や、チームとして合意した明確なゴールを描いていくことの重要性を確認・学びながら対話を行いました。

その中では、プロジェクト活動で体験していくアジャイル開発プロセスの思想についても少しだけ触れています。

個人間で対話を行った後は、今度はチームとしてどうして行きたいか、まずはザックリと構想を話し合い、まとめていきます。プロジェクトマネジメントにおける「プロジェクト憲章」やアジャイルにおける「インセプション・デッキ」に相当するものを、まずはテンプレート的な事項を埋めていくことで作成し、チームリーダーが発表しました。

プロジェクトテーマに対して、まずはチームで何を目指すべきか、何が必要なのか、ゴールを定義することから取り組んでいきます。その為に必要なこと、それぞれのメンバーができること、スケジュールを策定しました。これからそれをベースラインとして、段階的に計画を詳細に噛み砕いていきながら、各チームのゴールを明確に定義していきます。

はじめは緊張していた様子の参加者たちも、これまでのワークショップ体験や対話を重ねることで、次第に打ち解け自らの意見を出すようになってきました。チームとしてのゴールが定まり、互いの役割も明らかになっていくことで、より信頼関係と活動へのモチベーションが高まっていくことを期待しています。

この日の活動の後、早速浦添の観光産業の現状を知ろうとチーム「うらプロ」が観光協会を訪ねてインタビューを行っています。協力頂いた観光協会の千住さん、子どもたちのためにと、その場を設定してくれた保護者の比嘉さん、ありがとうございました!

「未来の浦添を仮想空間上に描く」

「浦添をデジタル技術を活用して知ってもらう」

あえて荒く設定されたテーマに、対象とする事柄に対する理解を深め、解決するべき課題を絞り込んでチームとしての問いを見出し、答えを創り出していく。

そんな活動の第一歩。

9月25日にはこの日まとめた構想を、少し大きな会場で保護者や関係者にお披露目するキックオフが予定されています。2022年3月までの活動を通し、参加者がどんな成長を見せてくれるのか本当に楽しみです。