みんなで桃太郎を描いたよ!

一級建築士として活動しながら県内の建築士を指導する傍ら、クリエイターとしてステキな世界を描く奥山さん。県内の子どもたちに、自由な世界を描く楽しさも伝えてくれています。

そんな奥山さんが、子どもたちへキャラクターの描き方とマンガの描き方を教えてくれました!

募集したその日に定員はすぐ満席に

絵を描くこと好き、イラスト、マンガ、アニメが大好きな小学1年生から中学生までが参加したワークショップは、保護者も一緒になって好きなキャラクター、ストーリ創りを楽しむ、静かに熱い、本当に楽しい時間でした。

桃太郎をお題に、スピンオフ・ストーリーをそれぞれの世界観で創作!

周りの声も聞こえないほど自身の世界へ没頭する子どもたちの姿に触れる時間は、自身の好きに向かい合って夢中になる大切さを思い出させてくれる、大人も自身を振り返る学びの多い時間でもあります。

で、未来のクリエイターたちの描いた「シン・桃太郎」たちがこちら!(※作者許諾済のものだけ掲載しています)

まずは思わず、なにこれ可愛いと微笑んでしまう桃太郎ストーリーを2選!

夏らしいブルー基調のTシャツとデニムのコーデで鬼殺に向かうモモちゃん。その道中、仲間にしようと声をかけた犬が実は猿であったことを見破ります。犬の被り物して鳴きマネまでしながら、飛び出るときは猿そのままという、人を騙すことには向いていないお猿さんとのやり取りが可愛らしい。これから鬼との生死をかけた壮絶な戦いが待っているとは思いもよらない、続きが超気になる作品です。

2作目は、セレブ感漂うA子さんと愛犬もものハートフルな桃太郎ストーリー。鬼を倒した後の後日譚なのかもしれません。ももは枝キャッチを命じられますが今ひとつ気持ちが盛り上がらない様子。そこでA子さんはきびだんごを報酬として提示。見事にもものモチベーション暴上げに成功し、枝キャッチ達成を伴走しています。きびだんごLOVE過ぎるももの趣向を見抜き、難色を示していた枝キャッチを嬉々として成し遂げるゴールにももを導くという、見事なA子さんの戦略が描かれた作品です。ももの自己肯定感もきびだんご愛と伴に上がっていったことでしょう。背景の草原や太陽の絵も温かいタッチでおしゃれでステキな世界観を創り上げています。

次は「悪とはなにか」、「鬼は本当に滅するべき存在なのか」といった、読む者のこれまでの価値観を揺さぶり新たな視点を与える哲学的な作品です。

鬼退治の道中に仲間を集めるももたろー。

しかし仲間だったはずの牛やキジは、まるでMinecraftの世界のように、焼かれた牛肉と鶏肉にされてしまいます。鬼ヶ島までついてきてしまった会社員は、仲間が次々と焼かれ食料化される衝撃的な事実に直面し、非日常を求め、ももたろーの甘い言葉に乗ってしまったことを悔やみ逃げ出してしまいました。この世界で善悪という価値観を持つ意味はあるのか、何が正しさなのか。まるでバンクシーの作品を見ているような、混沌とした現実世界を彷彿させ読む者が思わず自身の足元を見つめ直してしまう、そんな桃太郎アナザストーリーです。

アートに数学のような正解はない。

1+1の答えは100でも、まだ存在が確定しない猫でもいいんです。

この日のお題は「桃太郎」でした。

謎の巨大桃から出生した、鬼滅を使命として生まれた主人公と犬猿雉がチームとなって世界に平和を取り戻す、というのがオリジナルストーリーです。

でもそんな他人の描いたレールや既成概念にとらわれず、自らの歩みこそが道なのだと、未だ誰も見たことのない世界を描く者もいます。きっとこういう子が世界の理を変えていくのでしょう。

一見うさ耳で萌キャラかと思わせておいて、うでに殿部が多数発生し排泄するというテレビ放送どころか、TikTokあたりでも即削除されそうなビジュアルです。

しかも身長が20億メートルもある人智を超えた存在。「進撃の巨人」に出てくる超大型巨人でも60mですからその巨大さがわかります。地球の海洋で最も深いマリアナ海溝(9,814.6m)ですら、くるぶしも濡らすことができません。人類の敵となってしまったら、日本が誇るマンガのヒーローが全員出動しないと勝てそうもありません。そうならないことを祈りましょう。もはや右下に身長が100mもある、本来なら世界的な大事件に発展しそうなモブがいることは些細な問題です。桃太郎がどうとか言う次元を超えた、人類が積み上げてきた知見を根本から見直さなければならない、そんなスケール感の作品でした。

ちなみにサイエンティストのお兄ちゃんは「福徳岡ノ場海底火山の噴火」をテーマにしたマンガを描いていました。この兄弟には桃太郎は物足りないテーマだったようです。

保護者の方も一緒に楽しんだマンガを描こう!ワークショプ。

子どもたちのクリエイティビティに感動しながら、みんなで笑いながら、本当に楽しい時間でした!